
Technology コア技術
VA式電解ろ過技術
電気分解を利用した制御可能なアンモニア除去技術
ベルデアクアは、これまでにプールや温浴施設で使用されてきた水処理技術を水産養殖へ応用し、コンパクトで制御可能なろ過システム(特許登録済)を新たに開発しました。天候などの外部環境の影響を受けず、排水の少ない閉鎖循環式陸上養殖(RAS)に適応する技術です。
VA式電解ろ過の最大の特徴は、バクテリアを使用せず、海水を電気分解することで化学的にアンモニアを除去する仕組みであり、アンモニアの発生量(=餌量)に応じた、ろ過レベルの自動コントロールを可能にしました。水質の再現性が高く、安定した養殖場の運営に貢献します。
VA式電解ろ過は、生物ろ過の弱点を補う特長を複数持つことから、成長段階によって使い分ける、もしくは2つを組み合わせるとことでより効率的なろ過を追求することも可能です。
ろ過プロセスの比較
■ 生物ろ過の流れ
生物ろ 過とは、水の中のアンモニアなどの有害な窒素成分を、微生物の力で無害な窒素ガスに変える方法で、大きく分けて2つのステップで進みます。

【ステップ①:硝化工程】
毒性の強いアンモニアを、亜硝酸、硝酸へと酸化させていくプロセスです。硝化細菌は好気的な環境で働きます。
【ステップ②:脱窒工程】
硝酸を還元し窒素ガスとして放出するプロセスです。脱窒菌は逆に嫌気的な環境で働きます。
脱窒槽を設置しない場合、一定量の水替えが必要となります。
■ VA式電解ろ過の流れ
VA式電解ろ過では、海水を電気分解することで発生する「次亜塩素酸ナトリウム」をアンモニアと反応させることで脱窒まで行う方法です。

次亜塩素酸ナトリウムとアンモニアが反応し、窒素、水、塩に分解します。アンモニアを分解し続けることで、亜硝酸・硝酸の発生を抑制し、基本的に水替えが不要です。

VA式電解ろ過の特長
生物ろ過の約1/2と省スペースなシステムでありながら、アンモニアを除去し続けることによりシステム内では亜硝酸・硝酸が発生せず、水替えが不要です。(蒸発・糞に含まれる水分のみ補水)
また、ろ過能力には温度依存がなく、同じろ過システムを利用して様々な魚種の養殖に対応が可能です。水作りの期間が不要で即日使用できる点もメリットです。